【FP1級試験のコツ】試験予想:一括贈与に係る贈与税の非課税措置(直系尊属からの住宅取得資金、配偶者への居住用不動産関連)

こんにちは、rinkoです。

さて、今日からはFP試験について改めて、今までに問い合わせがあった質問に応えていきますね。これまでのまとめページはこちら

今回は、学科でも実技面接でも取り上げられやすい、配偶者への居住用不動産関連の税制等の特例についてお伝えしたいと思います。(以前、教育資金等の贈与税の特例についてはお伝えしたかと思います)

また、制度改正によって無くなってしまう制度についてもお伝えします。これは学科の細かい設問に出てきやすいですね。

繰り返しになりますが、こちらの記事でお伝えしました通り、試験問題で出やすい問題というのは以下のどちらかです。

普遍的なテーマ

1~2年以内に制度改正があった最新のテーマ

今回は、贈与という点ではFP的には普遍的なテーマです。学科でも実技でも頻出と言っても過言ではないので、何度も読み返して定着していただけると良いと思います。

配偶者への住宅取得資金贈与特別控除

こちらは、配偶者への住宅取得資金の贈与に関する控除の制度となります。「2000万円(+110万円の基礎控除も足せる)の非課税枠」と覚えておくと思い出しやすいです。

では概要について説明していきますね。

概要と適用要件

配偶者に対して住宅取得に関する、以下の要件を満たす贈与があった場合に、基礎控除とは別枠で最高2,000万円が非課税となります。

  1. 贈与の日(≠贈与の年の1/1とか12/31とか)において、婚姻期間が20年以上ある配偶者からの贈与であること
  2. 配偶者から贈与された財産が、「国内にある居住用不動産」もしくは「国内にある居住用不動産を取得するための金銭」であること(増改築を含みます
  3. 贈与を受けた年の翌年3月15日までに、その贈与された居住用不動産もしくは贈与された金銭で取得した居住用不動産に現実に居住すること

なお、この控除を適用したことにより贈与税額がゼロになるとしても、贈与税の申告は必要です。

適用に対しての詳細要件

学科試験で主に問われる観点について、いくつか列挙します

  • 同じ配偶者からは一生に一度だけ適用可能(この制度を適用した20年後に住み替えなどで行うという荒業はナシ)
  • 贈与が行われた年に(贈与者の)相続が発生しても、贈与税の申告をすることを要件として、控除可能(生前贈与加算も適用されない)
  • 店舗併用住宅の贈与は居住用の部分に対応する割合までが適用可能(ただし、居住用割合が9割以上ならば、計算上全体が居住用としてみてもらえる)

【2020年4月施行】配偶者居住権

2020年4月から「配偶者居住権」と「配偶者短期居住権」という制度が新たに施行されました。この2つの制度は被相続人(亡くなった方)の配偶者が急に住まいについて困らないための制度であり、配偶者が安心して相続手続きを進めやすくなるものと言えます。

今後の相続税対策など(もちろんFP試験にも)影響が出るものと考えられます。

では概要について説明していきますね。

概要

配偶者居住権とは、配偶者が「被相続人が死亡して相続が発生したときに被相続人の財産に属していた建物に居住していた場合」に、その居住建物に対する排他的無償使用権限を認める権利です。

配偶者居住権はどのように取得できるのか?

①遺贈による場合

被相続人は、遺言によって、配偶者に配偶者居住権を取得させることができます。

注意としては「相続」ではなく「遺贈」によることが必要であるとされている点です。

配偶者が配偶者居住権の取得を希望しない場合には、配偶者居住権のみを拒絶することができるようにするためです。ですから、配偶者居住権を取得させたいと希望する場合の遺言を作成する際には、いわゆる「相続させる」旨の遺言を記載しないほうが望ましい、というのが定説です。

②遺産分割による場合

また、当該建物について、配偶者に対して配偶者居住権を取得させる旨の遺産分割協議を行うことにより、取得させることができます。この遺産分割には、協議や調停だけではなく審判によるものも含まれます。

※被相続人の配偶者が、当該自宅建物に配偶者居住権設定の登記をする必要があります。この場合、原則として配偶者所有権の設定登記は、配偶者と居住建物の所有者とが共同して行う必要があります。

①と②どちらの場合でも、配偶者居住権の登記を設定することにより、第三者に対して「私はこの家に住む権利がある」と対抗することができるようになります。

なお、改正民法の規定により、被相続人の配偶者は取得した配偶者居住権を第三者に譲渡することができません

配偶者居住権は配偶者一代かぎり

配偶者居住権は配偶者一代かぎりのものですので、子どもが配偶者居住権を相続することはありません。つまり、配偶者居住権には相続税も発生しません。この点において、配偶者居住権が相続税の節税効果がある、と見る向きもあるようです。

配偶者短期居住権

配偶者居住権によく似た制度として、配偶者短期居住権も創設されました。

配偶者短期居住権とは、大まかに申し上げますと被相続人と同居していた配偶者は、遺産分割が行われるまでは被相続人所有の自宅建物に引き続き住む権利があることを認めるという権利です。

改正民法によりますと、被相続人の配偶者に配偶者短期居住権が認められるのは、以下のいずれかのうち遅い日までとなります。

居住建物について配偶者を含む共同相続人間で遺産の分割をすべき場合 :遺産分割協議により、被相続人の配偶者が居住する建物が誰に帰属するか確定した日又は被相続人の相続開始から6か月を経過する日のいずれか遅い日
上記以外の場合 :居住建物取得者が配偶者短期居住権の消滅を申し入れた日から6か月を経過する日

つまり、原則として存続期間を配偶者の終身とする配偶者居住権に対して、短期間に限定して認めるのが配偶者短期居住権なのです。

なお、

・譲渡は認められない

・被相続人の配偶者が死亡した場合は権利が消滅する

以上2点は配偶者居住権と同様です。

ただし、配偶者居住権は原則として建物すべてに認められますが、配偶者短期居住権は配偶者が居住している建物の部分しか認められない点は試験でも実務でも注意が必要です。

【2021年で終了】直系尊属からの住宅取得資金贈与の非課税特例とは

一般的に人生で最も大きな買い物である、住宅(例外は今は置いておきましょう…)。筆者宅も、田舎でかつ小ぢんまりとはしてますが・・・やっぱり一般車とは桁違いですからね、中々勇気のいるお値段でした。一括購入ではなくローンを組むことが多いかとは思いますが、それでも「頭金を如何に出して、ローン金額を減らすか」ということを考えると思います。

そんな時に両親からの援助の申出があったら嬉しいですね。ですが、その資金に贈与税が課されては溜まったものではありません。住宅購入意欲が薄れてしまいますよね。というわけで、2021年末までに住宅を購入した場合、一定額までは住宅取得資金のための贈与は非課税にしますよ、というのがこの制度です。

次回の試験までは範囲となりますので、念のため概要のみ説明いたします。

概要

2021年12月までの間に以下の要件を満たす贈与が行われた場合の非課税特例です。

  1. 受贈者:その年1月1日において20歳以上である者(かつ贈与を受けた年の合計所得金額が2,000万円以下)
  2. 贈与者:その者の直系尊属(実父母、実祖父母など。配偶者の父母などは対象外ですが、養子縁組をした養親は「贈与が行われた時点で養子縁組をしている」場合は対象です)
  3. 資金用途:自己の居住の用に供する一定の家屋の新築もしくは取得または自己の居住の用に供する家屋の一定の増改築のための資金

※取得する家屋の床面積は50㎡以上240㎡以下であることが要件となっています。


・・・表が少し雑ですが、現状は10%の欄を見ておけば大丈夫です。こういった制度があったということのみ頭の片隅に置いておきましょう。

2022年以降の試験でこの制度に関わる設問があった場合は基本的には「×」「適用されない」と回答することで対処が可能ですが、上記の表の通り、「契約の締結日」が2021年内であった場合は適用対象となりますので混同しないように注意しましょう。

まとめ

いかがでしょうか。今回は筆者がFP検定試験出題の可能性が高いと考えている、税制特例のうち、住宅に係るものである「配偶者への住宅取得関連の贈与税特別控除」「配偶者居住権・配偶者短期居住権」についてまとめてみました。

この二つをセットで覚えることで、新しい制度である配偶者居住権・配偶者短期居住権についても記憶に紐づけやすくなると思いますよ。

Lunar coacherryは、仕事に育児に自分に励むママを、心の底から応援しています。

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